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ハードワークの波を乗りこなし
夢の実現へと突き進む、CEOの“エネルギー”

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#まだまだスタートアップ#ハードワークのエネルギー#ノープランな就活

クリアル株式会社・横田 大造氏にインタビューしました。
現在は同社のCEOとしてサービス・組織の拡大に奔走する横田氏ですが、いずれは起業したいと思いながらも、具体的な計画は立てず「ふとした瞬間に現れるチャンスをつかんでここまできた」と語ります。横田氏のキャリアと、今後の展望について深く掘り下げました。

クリアル株式会社
横田 大造
横田 大造社長のプロフィール画像

アクセンチュア株式会社を経て、オリックス株式会社で不動産ファイナンス業務に従事。07年からラサールインベストメントマネージメントで投資業務を担当し、11年には新生銀行でヘルスケアREITの企画・設立を担当。
14年にはジャパン・シニアリビング・パートナーズを創業し、投資運用部長を務めた。17年、クリアル株式会社の代表取締役社長に就任。

横田 大造社長のプロフィール画像

ノープランな就活を経てアクセンチュアへ!
ガムシャラに働いた新卒時代

新卒ではアクセンチュアに入社されたとのこと。当時はどんな軸で就職活動をされたのですか?

僕は学生時代まったく勉強していなくて、就職活動もノープランだったんですよね。本当に「社会に出たくないな、働きたくないな」と思っていました(笑)

その時、たまたま受けたのがアクセンチュアでした。OB訪問や会社のことを知るにつれて楽しそうだなと思ったのもあるのですが、前提としてやりたいことが決まっていなかったため、せっかくなら手に職をつけられるような会社がいいなと。
アクセンチュアなら経験も幅広く詰めるし、ITの分野には非常に関心があったので、興味ある分野でプロフェッショナルになれるなら面白いだろうなと思って入社を決めました。

また漠然と「将来的には起業したい」という想いがあったので、そのためのキャリアとして無駄にならないなとも思いました。

入社後はどのようなご経験、働き方をされたのでしょうか?

アクセンチュアの時は本当に忙しすぎましたね。「今日中に」ではなく「今中にやれ」と言うような上司のもとにいて…優先順位をつけていたのに仕事の順番もガラッと変わってしまうし、当然終電でなんて帰れない。完全な体育会系です(笑)

1つひとつのプロジェクトも、挫折の繰り返しのようなものでした。プレゼンしても通らず、皆の前でめちゃくちゃに批判されたこともありますし、心が折れそうになる瞬間なんて、数えたらキリがないほどありました。

また外資系の不動産ファンドに入った時は、英語でのプレゼンをすることになったんです。
並みいる投資のプロメンバーに対して、日本語でも難しいのに、英語で説得力のあるプレゼンをするというのは非常にプレッシャーも難しさもあって、上手くいかずに悩んだ時期もありました。

それは考えただけで緊張します…そこから英語も改めて勉強されたのでしょうか。

はい。今もしていますよ。継続しなくてはいけないし、日本にいながら上達するって難しいので、今も毎朝勉強していますね。

壁にぶつかった時、投げ出したいと思ったことはありませんでしたか?

投げ出したいというか、自分を見つめ直す瞬間はありました。
最初はもうガムシャラでそんなことを考える暇もありませんでしたが、時折はたと立ち止まる瞬間があって。「誰のために働いているのかな」「自分の仕事は社会の役に立っているのかな」などと考えたことはあります。

ハードワークを乗り越えさせてくれた“エネルギー”と“夢”

他のメディアでも拝読したのですが「誰のために」というのは当時から考えられてきたことなんですね。

やっぱりそれがないと続かなかったと思います。誰かのためと言いつつ、それが自分のためになっていたんじゃないかなと。
大忙しでガーっと働いてお金を頂くというのは1つモチベーションになるかもしれませんが、そもそも誰かに必要とされている実感がないと、そうしたハードワークのエネルギーは生まれてこないと思うんですよね。

今はCEOとして社内外問わず多くの方のために働かれていると思います。新卒時代からこれまで、“誰か”が指す範囲は、どのようにして広がっていきましたか?

もちろん新卒や転職して日が浅い頃は、上司のため・自分のパフォーマンスを発揮するということを常に気にしていました。そこは新人としては気にするべきポイントだと思います。
ただだんだん仕事が板について慣れてくると、会社に対する貢献、そして「この会社が社会に対してどう貢献しているのか」と、徐々に気になってくるものなんです。

最初は身近な人のために、それができるようになると会社のため、社会のためと視野が広がっていく…そんな感じでしたね。

そうしたキャリアを経て起業されたと。当時は珍しい選択だったと思いますが、なぜ起業したいと考えられたのですか?

生徒の自主性を重んじるかなり自由な校風の中高一貫校で育ったので、大人になっても自由でいたい・面白いことをやっていきたいとは思っていて。自分で考えたビジネスを実現できたらそうなれるのかな、それには起業だなと思っていました。
でも具体的に「いつまでに」とは考えていなくて、将来的にはそうできたらいいなと“夢”として心の中にありました。また、起業するうえでは“社会にどう貢献できるか”という軸もありました。

夢を抱きながらハードワークをこなして…「これでいいのかな」などと迷ったり悩んだりすることはありませんでしたか?

めちゃめちゃ忙しかったので、正直、思い悩む時間はなかったんです。ただふとした瞬間に現れるチャンスに乗るみたいな、そんな流れでここまできました。

例えば外資系ファンドへの転職。
先輩からうちに来ないかとお誘いいただいて、はたとこれまで自分の歩んだキャリアと経験を振り返るわけですよ。
「自分がもっているスキル、経験はコンサルティングとファイナンス分野で」「これに外資系ファンドの職場でエクイティ分野での経験をつみ、さらに英語に磨きをかけると希少性の高い人材になれるのでは」「それならこのチャンスは将来的に起業につながるんじゃないか」などと考えて、掴みに行くみたいな。
常日頃は100%仕事で忙しすぎたので、1つひとつこなしながら、要所でチャンスを頂いた時には振り返り、自分の過去となりたい将来を改めて整理をするような…要所要所でキャリアのas-isとto-beを整理する、そうした流れで進んできました。

「まだまだスタートアップ」
サービスと組織を成長させ続ける

今後の展望を教えてください。

我々は「CREAL」という不動産投資クラウドファンディングサービスを運用していまして、本年度中に投資家数が9万人を突破しようとしていますが、これは経過点に過ぎません。

昨今はネット証券会社の影響や、新NISAの導入によって“資産運用をネットで気軽に始める”という流れが加速しています。
当社が資本業務提携しているSBIホールディングスさんはすでに1000万を超える証券口座を持っているのに対して、我々はまだ9万人。資本業務提携をさせていただいているからには少なくともSBIさんの10分の1には到達しないと、サービスがグロースしているとは言えないので、1年でも早く投資家数100万人を達成したいと考えています。つまり今の状態から10倍の成長を短期間で目指しているわけです。

そのために、従業員も10倍の2000名規模へ拡大していきたい…サービスとそれに伴う組織の成長というのが、今考えているところです。

御社には今の段階で飛び込んだほうが絶対に楽しいでしょうね。

短期間での成長を体感できることも自分にとって資産になると思いますし、2000名規模へ向けては様々なポジションが必要ですから、チャンスもやりがいもたくさんあると思います。
我々はまだまだスタートアップ、もっとスピード感を持って成長していきたいです。

編集後記

初めから先を見通せている人なんてほぼいない。それでも就活や転職、ライフステージの変化など「正解を出さなきゃ」という想いに駆られる瞬間が、人生にはたびたび訪れます。
そんな時、正しさを求めるのではなく「吹いた風に乗る」くらいの感覚でいれば、案外気軽に進めるのかもしれません。ただその分、常日頃は手を抜かないことも重要。横田氏から、力だけを上手く抜いて進むためのヒントを頂いたような気がしました。

編集:佐藤 由理

「クリアル株式会社」概要

「不動産投資を変え、社会を変える。」というミッションのもと、DXで誰もが気軽に資産運用ができる社会の実現を目指す資産運用のリーディングカンパニー。 クラウドファンディングを利用して1万円からネットで不動産投資ができる「CREAL(クリアル」のほか、個人向けの「CREAL PB(クリアルピービー)」、機関投資家や超富裕層向けの「REAL PRO(クリアルプロ)」と、3つの資産運用サービスを運営。また、保育所やヘルスケア施設などのESG不動産も取り扱い、資産運用を通じた社会課題の解決にも取り組んでいる。

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