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これからの時代において
“なりたい自分になる”ために必要な視点と考え方

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#CEOのビジョン#アンテナの張り方#次世代のために

CEOの仕事観に迫るメディア「CEO VOiCE」、今回は、株式会社グローバルウェイの代表取締役社長・小山 義一氏にインタビュー。
Z世代に対する想いや、どうキャリアを形成してきたか、また「“働く”とは」という問いへの答えなどを聴きながら、小山氏の仕事観を紐解きます。

株式会社グローバルウェイ
小山 義一
小山 義一社長のプロフィール画像

通信会社系SIer、外資系コンサルティング会社へ出向を経て、コンサルティング事業の立ち上げに従事。
2012年に株式会社グローバルウェイへ入社。クラウドソリューション事業のデリバリ責任者として、ビジネスアプリケーション事業の拡大に貢献した。 2018年より、会計系コンサルティングファームにて多くの企業のDX化を推進。2020年11月、グローバルウェイに帰任し、代表取締役に就任。

小山 義一社長のプロフィール画像

ひとりの大人として、
Z世代がのびのび活躍できるステージを整えたい

Z世代に対してどんな印象を持っていますか?

私たちの親世代は直接足を運ぶアナログ一色の仕事スタイルだったのに対し、私たちはアナログからデジタルへと移行する時期を経験しています。Z世代の皆さんは物心ついた頃からパソコンがあって、自然に使いこなしている世代です。
さらに若い世代になると、幼児の頃からiPadに話しかけて情報を得るような環境が当たり前になっています。そうした環境で育った人々がどのような未来を創り出すのか、私には想像もつきません。

世代ごとに過ごしてきた時代が大きく異なるので、お互いに理解し合うのは難しいと思いますが、それは悲観することではなく当たり前で。だからこそ、Z世代の皆さんには“新しい未来を切り拓いていく存在”として、期待しています。

小山 義一社長インタビュー時の写真

また、私のいるIT業界は、できてから約40年ほどの若い業界です。
「古き良き」ものがある一方で、「古き悪しき」慣習も多く残っています。たとえば、過酷な納期や慢性的な残業など、これまでの働き方の中で築かれてしまった悪いカルチャー。これは新しい世代の成長を阻む弊害になりかねません。

私たちの世代がそれらを少しでも改善して、次の世代のために環境を整える責任があると感じています。大人として、彼らに何を受け渡すべきか、どうすれば彼らがのびのびと活躍できるか、常に考えていますね。

今まさに環境…会社を選ぼうとしているZ世代に対して、アドバイスを頂きたいです。

20代で社会人としてのキャリアをスタートして、70歳くらいまで働くとすると、人生の半分近くを仕事を通じて社会に関わることになります。人生の中でとても大きな部分を占める“働き方”や“キャリア”について考えることは、とても重要ですよね。

「とりあえず大手」では、必ずしも幸せなキャリアが築けるわけではないので、自分自身のキャリアについてしっかり考えることが大事だと思います。これから50年間をどのように過ごしていきたいのか、自分なりのビジョンを描き、それを基に会社を選んでほしいです。

大きなイメージからブレイクダウンして、
今日の行動を決めていく

具体的にはどのようにすれば良いでしょうか。

まずは「IT業界へ行きたい」「最初の数年はこうした経験を積みたい」くらいの粒度で方向性を考えてから、そのために「次はこんなステップアップをしたい」と、具体化していく。
例えば「若いうちから色々な挑戦をしたい」と考えるのなら、大企業よりも中小規模の企業やベンチャー企業のような、チャンスが多く新しい挑戦ができる環境を会社を選ぶときに候補にしてみるといった具合です。

描いた通りのキャリアを歩む人はほとんどいませんが、自分がどんなことをやりたいのか、働く時間をどう過ごしたいのかを定期的に見直しながら色々な職種や会社を見ていくことは、キャリアを充実させるためにとても重要です。

大きなイメージから、少しずつ組み立てていくのですね。

はい。また、当社の若手社員には「アンテナを高く、幅広く持つことが大事」と伝えています。
自分が関心のある領域だけでなく、幅広い分野に目を向けて、新しいものに興味を持ち、調べ、試し、評価する力を身につけてほしいのです。

さまざまな情報・文化があふれる現代では、自分で信じられる情報を見極め、選択する力が求められています。
ヤフーニュースのトップから順番に読むだけで世の中の全てがわかるわけではありませんよね。それはそのメディアの視点が反映された情報に過ぎないからです。ニュースや情報をただ受け身で待つのではなく、自分から積極的に情報をとりに行く姿勢が大切です。

そしてこれは仕事においても同じで、仮に自動車に興味があるとしたら…トヨタや日産といった“自動車メーカー”に注目するだけでは勉強不十分です。家電メーカーが電気自動車をつくる時代ですから、そちらにも目を向けなくてはいけない。情報を広い視野で捉える必要があります。AIを使ったヘルスチェックのサービスをつくろうと思うなら、AIだけではなく、健康器具やバイタルデータの収集方法についても学んだ方がいい。

選択肢を広げるためには、広い視野を持ち、多様な情報を集められるアンテナ力が、これからの時代にはますます重要になってくると思います。

そうしたお考えをお持ちの小山さんにとって“働く”とは何ですか?

“働く”とは、なりたい自分になるための一つの手段に過ぎないと思っています。

誰しも、子どもの頃「野球選手になりたい」「サッカー選手になりたい」などと思ったことはありますよね。現実的かどうかは別として「自分が将来どんな人になりたいか」というテーマは、大人になっても、時代や社会が変わっても普遍的なものだと思うんです。

人生の大部分を占める“働く”という活動は、そうした“なりたい自分”に近づくための手段のひとつではないでしょうか。働くことを通じて自分の目指す姿に近づいていける_働くって、そういうシンプルなものだと思います。

小山 義一社長インタビュー時の写真

ビジョン実現へ向けて、個を大切にしながら進んでいく

なりたい自分とは、経営にも通ずることだと思います。小山さんは今、御社をどのような組織にしていきたいと考えていますか?

私たちは「人々や企業から最も信頼される存在を目指して」というビジョンを掲げています。

社会や経済が目まぐるしく変わってゆく中でも、“企業”や“働くこと”に真正面から向き合う会社であること。そしてどの時代においても、企業の皆さんに「グローバルウェイと一緒なら安心だね」と思ってもらえるような存在になること。それが目指すべき姿ですね。

「グローバルウェイさんからはいつも素晴らしい人材を紹介してもらえる」「常に最適な技術提案をしてくれる」といった信頼をいただける企業でありたいです。

素敵ですね。社員の皆さんにも、そのビジョンは伝わっていますか?

そうですね。今のグローバルウェイには、その意識を持っている社員は多いと思います。

ただ、今後さらに組織を拡大していく予定なので、引き続き私から社員へ想いを共有していきたいと考えています。
仲間を迎えて、新しいカルチャーや刺激が生まれることがとても楽しみなのと同時に、新たな仲間には私たちのビジョンを理解してもらうことも重要だと思っているので。
全員の声にきちんと耳を傾けながら、また想いを丁寧に伝えていきます。

社員一人ひとりが「なりたい自分」になれる会社であることと、一丸となってビジョンへ向かっていける体制を築くことの両方にトライしていきたいです。

編集後記

「“働く”とは、なりたい自分になるための一つの手段に過ぎない」
せわしない日々で、自分を見失いそうになることもあるでしょう。しかし、この言葉を念頭に置いておけば、会社選び・ワークライフバランス・ジョブチェンジなど、さまざまな場面において“自分のための選択”をできるのではないかと思いました。お守りのように、心に持っておきたいです。

編集:佐藤 由理

「株式会社グローバルウェイ」概要

2004年設立。法人向けクラウドサービスのコンサルティングや導入支援、ITシステムの構築支援で多くの企業のDX化をサポートしている。他、就職・転職情報サイト「キャリコネ」を中心としたメディア事業、ハイクラス人材の紹介を行うリクルーティング事業、個人の時間を売買できる「TimeTicket」を運営するシェアリングビジネス事業も展開。2016年4月東証グロースに上場を果たした。

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