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楽しくなかった仕事が“幸福度を高めてくれるもの”に!思考変容のきっかけとは

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#幸福度を高める#自立した人#自責思考

CEOのキャリアや人生から、その仕事観に迫るメディア「CEO VOiCE」。今回お話を伺ったのは、株式会社Hajimari・木村 直人氏です。
仕事を「人生の幸福度を高めてくれるもの」と表現した木村氏。そう思えるようになるまでの思考の変化を辿る中で、できるだけ早くに身に着けておきたい視点・考え方が見えてきました。

株式会社Hajimari
木村 直人
木村 直人社長のプロフィール画像

早稲田大学卒業後、大手損害保険会社を経てI&G partners(現:アトラエ)に入社。成果報酬求人サイト「Green」の立ち上げから携わり、仕組みを構築。その後人材系ベンチャー企業に参画し、取締役COOに就任。2015年2月26日に株式会社Hajimari(旧ITプロパートナーズ)を創業した。

木村 直人社長のプロフィール画像

自責思考を持てるようになってから、仕事が面白くなり始めた

木村さんにとって“働く”とは何かということからお話を伺いたいです。

難しいですが…人生の幸福度を高めてくれるもののひとつという感覚があります。

やっぱり日々大半の時間を仕事に使うので、単なるご飯を食べていくための手段になってしまっていると辛いですよね。
反対に、働くことに対して熱量を持てたり夢中になれたり…仕事自体がそういうポジティブな存在になったら幸福度が高い状態と言えるのではないでしょうか。

どのようにして、そうした価値観に行きつかれたのですか?

僕自身も最初は、就活や働くことに対してポジティブではありませんでした。

一般的に「安定した大企業へ行った方がいい」「ライフワークバランスがとれていたほうが幸せ」という価値観や、“社畜”“ブラック”といった言葉があるように、一生懸命働くことに対しては、必ずしもプラスのイメージが持たれるわけではありません。
僕もそう思ったまま1社目の会社に入社したので、どうしても仕事を楽しいと思えませんでした。

ただ結局「ネガティブな状態を変えるための力を自分自身が持っていないことが問題なんだ」と気づいた時から、色々なことが変わっていった感覚があります。

ターニングポイントとなったある気づき
「自分が変えるしかない」

当時のことを詳しく聞かせていただけますか。

当時は自分の未熟さもあり、率直に言って、当時販売していた商品を心から良いと思えなかったし、一緒に働いている仲間も仕事にポジティブではありませんでした。僕はそうした“環境を変えたい理由”をたくさん挙げては、そのすべてを他責にしていたんです。当然幸福度はとても低い状態にあり、転職を検討していました。

でもある時、環境を変えて問題を一時的に解決する事が出来たとしても、本質的には何も変わっていないという事に気がつきました。
自分が今扱っている商品よりもいいと思う商品を扱っている会社に入っても、いずれ変わってしまうかもしれないし、ポジティブな人がいる職場でもそうでない人が後から入ってくるかもしれない。そうしたらまた環境を変えるのか?上手くいかないことを自分以外のせいにしてその場から逃げることは簡単ですが、これでは本質的な解決にならないと。

商品が良くないと思うなら良くする努力をしなくてはいけないし、仲間のモチベーションが下がっているなら上がるように働きかけなくてはいけない。そう気づいてようやく、僕の人生は変わっていきました。

また、その後僕は転職をすることになるのですが、転職を“逃げ”ではなく“自分を変えられる環境に行くための選択肢にできたからこそ、プラスに働いたのではないかなと思います。

マインドの変化と同時に、大企業からベンチャー企業へ移られたのですね。

はい。そのマインドを持てたことで1社目でも主体的に動けるようにはなったのですが、当事者意識高く働ける組織規模、かつ自分の成長を見込める圧倒的なスピード感を持っているベンチャー企業で新しい挑戦をすることにしました。

1社目で「選んだ道は自分の手で正解にしていかなくてはいけない」と心から思えたからこそ、2社目では色々な課題や困難を自分事化し乗り越えていけたのだと思います。その結果私の貢献は僅かでしたが、2社目の会社は順調に成長し、今では立派な上場企業になっています。
大変なこともたくさんありましたが、「この会社を成長させるのは自分だ」と思って仕事が出来たので、毎日がとても楽しかったです。仕事を楽しくするポイントは、どれだけ会社をジブンゴト化できるかなのだと思いました。

1社目での気づきを起点に、自分で自分を幸福度が高い状態に持っていけた、と。

そうですね。それで自分にも自信がついて「もう自分は幸せに生きていける」と思えてから「ではこの先自分はどうしたいんだろう…世の中に向けて成したいことはないかな」と考えるようになりました。

結果として「熱をもって自分の人生を選択し、選んだ道を正解にしていこうとしている人を応援したい」と思うようになっていきました。私は1社目と2社目の経験を経て、自分の人生を熱量高くワクワクしたものに変えていく事ができました。純粋にそういう人生を生きる人を増やしたい、応援したいと思うようになっていきました。

幸福度を高めるために、Hajimariから
“自立した人”を増やしていきたい

なるほど…それで起業へとつながっていくのですね。ご経験を踏まえて、1社目や転職先を選ぶポイントを教えていただけますか。

熱量を持てる、ワクワクできる、自分が大事にしている価値観を実現できるという視点を持って選んでいただきたいですね。
一般的に言われる、給与や福利厚生・ライフワークバランスといった観点も重要です。自分にとって大事な要素ならば、それを軸に選ぶことも正解だと思います。

ただ他に大事にしたいことがあるなら、その価値観をブラさず選択してほしいし、選んだ以上は正解にしてほしい。
熱量を持って選んだ道を正解にすべく励む…当社ではそういう人を“自立した人”と呼んでいるのですが…そんな人が世の中に増えたら、多くの人の幸福度が高まっていくと思います。

木村さんもそんな人と働きたいと思いますか?

仕事に対して熱量のある人が僕らの仲間になってくれたら嬉しいなと思います。

ちなみに今、仕事に熱量を持てない人は95%というデータも出ているそうです。
熱量は良くも悪くも連鎖します。熱量を持てない人の子どもたちが、仕事にポジティブなイメージを持てるわけがありませんよね。ということは、今その人が幸せを感じられないだけではなくて、未来における仕事もどんどん辛いものになっていってしまう。

だからこそ、今仕事にワクワクできている5%の人をどれだけ増やせるか。自分が選んだ仕事や人生は正解だった!と言える人を増やしていく挑戦に熱中したい。当然一人では何も出来ないので、Hajimariの皆と一緒に、大きな挑戦をしていきたいと思います。

編集後記

自責思考という言葉を丁寧に分解していただいて、学びになったと同時に「幸せに生きるために重要なスタンス」と言い換えるそのセンスもかっこいいな、自分なりに仕事と向き合ってきて生まれた、木村氏独自の表現なのだろうなと感じました。
目前の仕事と自責思考で向き合った先に、本当の楽しさが見えてくる。その時私は自責思考をどう言い換えられる大人になっているのか…頑張ること自体がワクワクしてくるようなインタビューでした。

編集:佐藤 由理

「株式会社Hajimari」概要

2015年設立。「自立した人材を増やし、人生の幸福度を高める。」をビジョンに掲げ、ITプロパートナーズ事業・人事プロパートナーズ事業・ファイナンスプロパートナーズ事業などを始めとした、多様な事業を展開している。

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