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不動産営業から大手グループCEOへ_
立場が変わってもブレない、たったひとつのこと

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#会社を大家族に#実るほど頭を垂れる稲穂かな

CEOの仕事観に迫るメディア「CEO VOiCE」。今回は、ホームトレードセンター株式会社の代表取締役社長、関田 信平氏にお話を伺いました。
成果のことしか考えていなかったという20代、「夢を見せてやりたい」部下ができた30代を経て、大手グループ企業のCEOに就任した関田氏。今考えていること、社員への想いとは_親分肌なCEOの言葉に、心がポッと温まるインタビューです。

ホームトレードセンター株式会社
関田 信平

高校卒業後、海外留学を経て2002年に株式会社飯田産業へ入社。約10年間営業のフロンティアで活躍。
16年業績低迷のホームトレードセンターの再生に挑むべく、飯田産業から転籍。取締役部長としての歴戦の経験を経て、23年6月に代表取締役社長に抜擢。現在は飯田グループホールディングスの販売を一手に担うべく、国内における店舗展開を積極的に推進し、事業を拡大中。

がむしゃらになって夢を掴んだ20代、その夢を分け与えた30代

関田社長の仕事観について伺いたいです。

私が飯田グループに入ったのは23年ほど前です。一口に仕事観と言っても、ただがむしゃらに働いていた20代と、管理職になって以降の30代では全く違いますね。

20代は、難しいことはなにも考えていませんでした。ただ単純に成績を上げて出世したい、インセンティブをもらいたい、あとは後輩たちの前で格好つけたい(笑)もう「会社の中での地位を強化して、憧れられたい」という気持ちだけ。
誰よりも働かないと全国に名を轟かせることはできないと思っていたので、当時は休日も出社していました。

がむしゃらに働かれた20代だったと。30代ではどう変わっていったのでしょうか?

昔から親分肌なところがあって…自分の周りの人間を不幸になんてできないという感覚が強かったんですね。それで、自分が頑張らなくては後輩たちに夢を見せてやれないなと思って。
飲みに行っては「好きなもの食えよ」と、稼いだお金を後輩にたくさん使いました。
後輩に良い思いをさせてあげたいのはもちろん「全国トップの営業マンになればこんな生活できるんだ」と思ってもらって、気持ちを奮い立たせたいという想いもありました。

だから30代で管理職についた時も、基本的には「こいつらに良い思いをさせたい、それにはこの課の業績をトップクラスに持っていかなきゃならない」という責任感でやってきました。

関田 信平社長と社員の歓談の様子

自分から他人へ矢印が向くようになったんですね。

はい。あとはお客様にも大変成長させていただいたなと思います。
営業の世界なので、クレームや喜びを肌で感じることが1番の勉強になりました。それは単なる“仕事上の経験値”に留まらず、人として、社会人として、男として、成長させてもらいましたね。

そしてその間、たくさんの人から助けていただいてきたので、私もそれを返すように周囲を助けてきた。
とにかくお客様や部下をどう幸せにするか、どれだけの人を助けるか。そういうことを徹底的に考えながら、同時に部下にも絆や仲間意識といったものを教えてきたというのが、私の30代です。

今日の会社をつくってくれている社員への敬意を、忘れずにいたい

そして40代を迎え、経営者になられて…今はどんなことをお考えですか?

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」、です。この立場になったからこそ、周囲への敬意を忘れず、示し続けなくてはいけないと常に意識しています。わが子の名前にも“穂”を使っているくらいです。

明石家さんまさんが、いつでもどこでも必ずファンと写真を撮るというのは有名な話ですよね。どれだけ売れてもそれは“ファンのおかげ”だからという、さんまさんなりの敬意の表し方なんだと思います。
それって社員も一緒じゃないですか。もちろん給料のためでもあるでしょうが、彼らが働いてくれているから、私の言葉を信じてついてきてくれるから今日の会社があるわけで。彼らを大事にしなくてはいけないと思いますね。

今、当社は大きな成長期を迎えています。どんどん出店して組織を大きくしていかなきゃいけない。でも、規模が大きくなるほど社長と社員の距離は開いてしまうので、私から社員に歩み寄る努力を怠ってはいけないと自分に言い聞かせています。

素晴らしいですね。組織拡大にあたって、今後どんな人材を採用していきたいですか?

基本的に「来るもの拒まず去る者追わず」精神ですが、しいて言うなら、上司に恵まれなかった社員ですね。めいっぱい愛情を注いで「ここに来てよかった」と、働くことに対して、前向きにしてあげられる自信があるので。

ただ先ほどもお話した通り、私はすごくチームワークを大切にしたいと思っているので、そこはわかってもらえる人が良いです。
どれだけ売上をあげていても、唯我独尊的な気持ちで働いているとしたら、そんな営業マンは要らない。成長期だからこそ、仲間を大事にできる人たちに入ってもらいたい。そのほうが組織は強くなっていくと思います。

「俺はお前のために働く」強烈な仲間意識で、会社を“大家族”に

連帯感を高めながら、その輪を大きくしていくと。

どれだけ規模が大きくなっても、私の想いは変わらず“全員家族”“みんな面倒を見る”ということから変わりません。物理的には無理なんですけど、そういう想いだと、あえて口にするようにしています。
会社の方針としてではなく、私の想いとして「お前たちは俺の家族なんだ、絶対いい思いをさせるから頑張ってくれ」と。

口に出して伝えるのとそうでないのとではやっぱり違うと思うので、なにも恥ずかしくありません。
それで社員が頑張ろうって思ってくれたら嬉しいし、そう思ってくれた人間は必ず、自分が部下を持った時大事にできる。「俺はお前のために頑張るから、お前も頑張ってくれ」と言える人間に育つと信じています。そのサイクルで、会社は強くなっていきます。

素敵です。

理想論と言われても、可能性が1%でもあるなら会社の代表として格好つけずに、みんなと目線を合わせて言葉を交わしていきたい。

もちろん仕事は大変なこともいっぱいあるけれど、仲間がいるから乗り越えられるし、そこに喜びが生まれる。数字は、みんなで助け合って頑張った結果伸びていくものです。 必死で数字を追っていた時代もあったけれど、結局「会社で働く意義はいい仲間を持つことなのだ」と、社員たちが思わせてくれました。これからも代表として、この家族を守っていきたいです。

ホームトレードセンターの社員たち
編集後記

いち営業マンから管理職、そして経営者へ。ポジションや環境が変化しても、それによって信念を見失うことなく、手法を変えながら“人を大事にする”姿勢を貫いてきた関田氏をかっこいいと思いました。
自分にとって大事なものはなにか。ここさえブラさずにいれば、おのずと道が拓けてゆくのかもしれません。

編集:佐藤 由理

「ホームトレードセンター株式会社」概要

2010年に設立された、飯田グループホールディングス唯一の不動産販売専門会社。
飯田グループ6社の新着物件情報をいち早く提供するほか、過去に販売した物件の売却相談にも対応可能。設立当初4店舗だったが、現在は38店舗。活動エリアを広げながら、サービスをますます拡充している。

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